Press release 2021.11.15
シュークルキューブ、セネガル教育省とMOUを締結。関西電力と連携しGreen ICTを利用した
全国の遠隔教育実現に向け実証実験を開始
株式会社シュークルキューブジャポン(東京都千代田区二番町1−2 代表取締役社長:佐藤弘一(さとう こういち)はセネガル共和国国民教育省Mr. Papa Baba DIASSE(ディアセ)視学官、サンジャラ市Dr Serigne Gueye DIOP(ジョップ)市長の3者にて、セネガル共和国国民教育省(以下教育省)の推進する、国家遠隔教育コンテンツ「PROMET(以下プロメ)」の地方公立小中学校への導入を目的とした覚書(MOU)を2021年10月28日に締結致しました。
■活用実証の概要
未電化や通信の届かない地域の学校教育の場に、デジタル教育環境を3者連携で構築・運用試験を行います。「電気と通信を同時に実現する」当社の事業は、新たに遠隔地の拠点間を繋ぐ、太陽光発電による分散型電力と専用デジタル通信機材を合わせた「Digital TUMIQUI Kit(デジタル ツミキ キット)」を開発。このDigital TUMIQUI Kitをサンジャラ市内の複数の学校拠点に導入し学校間を接続。敷設された専用デジタル通信網を通して教育省の遠隔教育コンテンツ「プロメ」を実際の授業で使用しながら、教育環境への効果と実用性に対する評価を行います。
PROMET(プロメ) (国民教育省サイトよりhttps://education.sn/fr/article/316 )
2021年5月7日、セネガル共和国国民教育省・タラ国民教育大臣議長のもと、“Learning at home” をスローガンに世界銀行の支援を受け発足した教育プログラム。義務教育の内容をテレビやインターネットを通じ遠隔で講義を受ける事ができるもの。国民教育省は今後、デジタル教育省と連携しながらプロメの全国展開を目標としている。
導入前:地方村落では「プロメ」にアクセスができない
導入後:地方村落でも「プロメ」にアクセス出来るようになった
■本覚書(MOU)締結の目的
1、誰一人取り残さないデジタル教育を目指す
セネガル国民教育省は同国が2035年までに新興国入りを目指す国家開発計画3「セネガル新興計画」で謳われる就学率や識字率の向上の為に、学校や教員が不足しがちな地方村落での遠隔教育を推進中。また新型コロナをきっかけに、遠隔教育こそ喫緊の課題と「プロメ」の制作を急ぎ完了したものの、地方村落の多くは電気と高速通信の未整備という壁が立ちはだかり、必要な教育機材が動かない、データ受信が出来ないなど、本当に必要とされている地域ほど利用出来ない状況が続いています。
本覚書ではそうした地域でも実用に耐え得る高速通信環境を実現させ「プロメ」によるコンテンツを教育現場に提供しながら、学習への効果等を三者で検証いたします。
2、安定した再生可能エネルギー発電の確保と、高速デジタルインフラの敷設、保守性の確認
Green & Cleanを標語とするサンジャラ市の協力により、市内の小中高の学校に、脱炭素でクリーンな太陽光再エネ電力設備と高速通信に必要なアンテナを設置し専用デジタル通信網を構築。今回は実用に耐え得る活用実証を行う為、安定した電力・高速通信の提供と故障時の保守対応に向けた体制構築など、セネガル全土への本格導入に向けた課題を確認いたします。電力面については関西電力様の技術協力を仰ぎ実行して参ります。
3、中長期的な運用と、地域の発展に寄与できる社会サービス基盤への発展へ
教育分野への高い効果と地域発展への寄与を目的に、現地政府や自治体と連携しながら「プロメ」の継続的な利用のために、地域社会に必要とされるサービスを創造しビジネス要素を組み合わせるスタイルを用いながら、持続可能な社会サービス基盤へと発展させて行きます。
■TUMIQUI(ツミキ)とは
「TUMIQUI Project」( www.sucrecube.co.jp/tumiqui )は多様な分野で必要とされる、電力と高速デジタルインフラのラストワンマイルを「再生可能エネルギー電力」と「多様な通信機材」を組み合わせ、地域や設備環境に適応させながら実現するデジタルソリューションです。
デジタルインフラの確立で、昨日まで電気も通信も無かった診療所や学校等が、快適な高速通信に接続でき、誰もがデジタル社会に参加可能とする「デジタルインクルージョン」の世界を実現。自然エネルギー活用でカーボンニュートラルを目指し、教育に寄与する事によるSDGsを推進しながら、今後ニーズの見込まれる日系民間企業様と共にアフリカへのESG投資を積極的に行い、アフリカの多様な課題解決と、本事業の土着化を含めたビジネスの興隆を仏語圏アフリカのセネガル共和国から進めています。
第一回セネガル実証試験の成果
2021年3月、サンジャラ市の協力の元、デジタルインフラの実証試験[1]を関西電力様との協業により行いました。未電化村落へ通信を延伸させる「Digital TUMIQUI Kit(デジタル ツミキ キット)」は2019年に保健省でも導入[2]したモバイルルーター内臓の蓄電池にLEDランプ、太陽光パネルをセットにした「TUMIQUI Smart Kit(ツミキ スマート キット」に加え、小規模な電化・通信網設備の構築し必要箇所へ通信を、長距離無線で延伸するものです。サンジャラ市中央高校に親アンテナ(親局)、3〜5km離れた2箇所の村落に子アンテナ(子局)を設置し、各々の地点を高速通信で繋ぐことに成功しています。また、電気と通信のインフラが整うことで解決できる課題や提供できる価値として、①デジタル教育のモデルケース化、②医療現場のサポート・現地サービスの改善、③農業分野におけるデジタル化やデータ蓄積、マイクロファイナンスニーズ等の、3点を確認。これらの実現の為には、電気と高速通信の保守を含むワンキット提供が必須という結論に至っております。
[1] デジタルインフラの実証試験概要:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000044874.html
[2] セネガル保健省へのTUMIQUI Smart Kit導入事例:https://www.youtube.com/watch?v=cCQUOTOEepI
■今後の展開について
実施試験は2021年11月15日から開始され、利用環境に適した電力の技術提供は関西電力様と連携、必要な通信速度の最適化は弊社が担い、プロメによる遠隔教育の効果測定は教育省・サンジャラ市と共に行います。その後については、セネガル全国への導入を目指し引き続き教育省と協議継続を行なって参ります。実証試験の成果については2022年にチュニジアで行われるTICAD 8での共同発表を予定しております。そして保健分野・農業分野とも横櫛的に連携し農村開発に留まらず、民間企業らしくビジネス創生へと進みながら、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)圏14カ国へと活動範囲を広げて参ります。
実証試験パートナー紹介
企業名 :関西電力株式会社
所在地 :大阪市北区中之島3丁目6番16号
代表者名 :代表執行役社長 森本 孝
設立 :1951年5月1日
資本金 :4,893億円
< 企業情報 >
株式会社シュークルキューブジャポン (英名SUCRECUBE Japon Inc.)
所在地 :東京都千代田区二番町1-2
代表者名:代表取締役社長 佐藤 弘一
設立 :2018年 4月13日
資本金 :21,000,000円
URL :https://www.sucrecube.co.jp(日本法人HP)
https://www.tumiqui.com (TUMIQUI Project HP)
https://www.facebook.com/Tumiqui-Project-109153877110056 (FBページ)